卒業生代表 トヨタ車体株式会社社長 網岡 卓二様からのメッセージ
私は母校・九州工業大学・金属加工学科（現/マテリアル工学科）を卒業して約４０年になります。マテリアル（鉄鋼やアルミニウムなどの金属材料の開発や溶接・形成加工などの加工技術）は｢モノづくり｣の根幹をなす重要な学問であり、自動車、建築、造船などのあらゆる産業界にとって必要な技術分野です。私は学生時代に将来は自動車の時代が到来すると思い、トヨタ車体株式会社に入社しました。そして、ハイエースやランドクルーザーなどの自動車の研究開発に取り組みましたが、その際に、学生時代に勉強したマテリアルに関する知識が大変役に立ちました。
また、社会に出てみると、九州工業大学の前身である明専（明治専門学校）の名は産業界において轟いており、驚きとともに母校明専を誇らしく思ったことは言うまでもありません。これはひとえに、明専諸先輩の皆さんが、産業界で数多く活躍してこられたからであり、それに恥じることのないようにと肝に銘じて仕事に取り組んだことは今でも鮮明に記憶に蘇ります。社会人になった今でも諸先輩、友人や大学の先生方には明専会（同窓会組織）を通じて交流をしています。異なる環境の人と話をすると、「目からうろこ」のような発想に到ったりします。大学は最高学府であり、学問の場ではありますが、それだけでなく多くの友人を得る良い機会でもあります。
皆さんも、九州工業大学・工学部・マテリアル工学科に入学して、マテリアルについていろんなことを学んで、一緒に｢モノづくり｣をやろうではありませんか。産業界はマテリアルを理解した技術者を待っています。
