大学院 工学府 物質工学専攻 マテリアル工学コース/工学部 マテリアル工学科Department of Materials Science and Engineering

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マテリアル工学・物質工学専攻がめざすもの

4つの教育・研究ターゲット

 人類の活動において必要な材料には,社会基盤や構造物向けの材料,あるいは時代の要請による新しい機能や性能を持つ材料,等々があります。より具体的には,種々の金属や合金,化合物,セラミックス,半導体,その他の関連物質などです。

 私たちマテリアル工学科・物質工学専攻では,以上の材料群を念頭に,次に述べる教育・研究領域をターゲットとしています。

 すなわち,①原子・ナノレベルから新材料を設計する領域(マテリアルデザイン),②原子・ナノレベルから新製造方法を生み出す領域(マテリアルプロセッシング),③人類社会を支える基盤産業分野向けの新材料・製法を生み出す領域(基幹産業マテリアル),④エネルギー・環境分野に革新を引き起こす新材料を生み出す領域(エネルギー・環境マテリアル)の4つです。

マテリアルデザイン領域

 この領域では,量子力学や熱力学に基づいて原子・ナノレベルから材料を設計する手法を開発して実際に作製し,人類にとって有用な材料を新たに見出すことを目的とします。そこで主役となるのは原子や電子,あるいはそれらが組み合わさった結晶です。そのようなミクロの世界で起こっていることを理解するためには,ミクロ観察技術やスーパーコンピュータの助けが必要です。いずれは計算機の世界で自在に新材料の設計ができるようになるでしょう。

マテリアルプロセッシング領域

 この領域では,既存材料や新材料を含めて有用な材料を生み出すため,省エネルギーで環境に負荷を与えない新しい材料の製造方法を開発することを目指します。例えば,水素還元を用いた鉄鋼生産や,軽量で超高強度な新材料,あるいは安価で大量生産可能な太陽電池の製造法など,材料に対して様々な社会的要請があります。この領域ではこれまでの製造プロセッシングの経験に加えて,最新の材料科学の知見を交えて新製造法を開発していきます。

基幹産業マテリアル領域

 この領域は,最先端のマテリアル工学を用いて,社会の血肉となる現状の有用な材料を改良し,あるいは新材料を新たに開発して基盤産業分野に供給することを目指します。21世紀は,世界中でインフラストラクチャーの建設が進み,自動車や列車,飛行機などでも大量の新しい材料が必要となっています。産業競争力を維持し,地球環境に負荷をかけず,これら製品群をいかに早く安くオーダーメードで供給するか,それがこの領域の最大の課題です。

エネルギー・環境マテリアル領域

 この領域では,21世紀の最大の課題となりつつあるエネルギー・環境問題を解決に貢献するため,革新的な性能を持った材料を開発することを目指します。20世紀は石油を大量消費する時代でした。21世紀は石油の使用から脱却し,地球環境に負荷をかけない全く新しいエネルギー・環境材料技術が必要とされています。この領域の材料の研究は,他の領域の原子・ナノレベルの知識を活用し,また新しいナノ製造技術も試しながら進めることになります。

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